再生可能エネルギーは本当に災害に強い?安全性やリスクについて解説

東日本大震災の津波によって原子力災害が起こって以来、反原発・脱原発に対する注目が集まっています。そんな中脚光を浴びているのが再生可能エネルギー。環境にやさしく災害に強いと謳われていますが、その理由をご存知でしょうか。

今回は、再生可能エネルギーが災害時にどのようなメリット・デメリットをもたらすのかについて解説します。実際に災害が起きた時の再生可能エネルギーの使い方や、いざという時のための備え方についても解説するので、導入を検討中の方必見です。

再生可能エネルギーが災害時にもたらすメリットとは?3つの理由を解説

太陽光、水力、風力、地熱、バイオマスなどに代表される再生可能エネルギー。環境にやさしく、災害に強いまちづくりを推進する取り組みも各地で広まっています。再生可能エネルギーが災害時に強いと言われるのはなぜなのでしょうか。

エネルギーが枯渇しない

現在の主な燃料である石油や石炭。これら化石燃料は、使えば使うほど無くなっていくため、資源の枯渇の恐れがあります。

しかし、2009年に定められた法律では、

『「再生可能エネルギー源」とは、太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができると認められるものとして政令で定めるものをいう』

とされています。

【参考:エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律

つまり再生可能エネルギーとは、資源がなくならないエネルギーを指すのです。

どこでもすぐに調達できる

先ほど解説した通り、再生可能エネルギーは、太陽光や風、水などの自然のエネルギーから作り出されます。基本的には、地球上どこでも電力をつくり出すことができるのです。

そのため、化石燃料による電力供給があまり進んでいない地域でも、エネルギーを生み出すことが可能になります。その結果、災害時にも、広範囲の地域で、電力の供給量が安定するといわれているのです。

CO2排出の削減に貢献

化石燃料を燃焼する火力発電は二酸化炭素を発生させますが、再生可能エネルギーではその心配がありません。従来の電力供給システムに比べ、環境にやさしいのです。

国連の開発目標SDGsにも、「2030年までに世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる」という項目があります。

再生可能エ再生可能エネルギーは、地球温暖化や大気汚染の対策になるということです。

ネルギーは、地球温暖化や大気汚染の対策になるということです。

【参考:外務省「SDGグローバル指標(SDG Indicators)」

再生可能エネルギーの災害時のデメリットとは?2つのリスクを解説

自然をエネルギー源とする再生可能エネルギー。だからこそ災害時に生じるデメリットもあります。

天候によって発電量が変動する

例えば太陽光発電の場合は、雨や曇りの日、夜間に発電できません。そのため、自然条件や季節に左右されてしまうのが、デメリットといえます。

天候の悪化が続いた場合、需要と供給のバランスが崩れたり、エネルギー供給が滞ったりする恐れがあるのです。

しかしこのデメリットを解消するために、VPP(バーチャルパワープラント)というシステムの研究が進んでいます。VPPにより電力の需要と供給のバランスがコントロールされるようになれば、再生可能エネルギーの普及はさらに進むでしょう。

発電にかかるコストが高い

再生可能エネルギーは、エネルギー密度が低く小規模であるため、コストが高いことも特徴です。それに対して、原子力や天然ガス、石油を用いた発電方法では、一度に大量の電力を生み出すことができます。

また現在は、限られた数の発電所が広大な地域の電力をまかなう仕組みが主流。小規模な再生可能エネルギーは不利になってしまうのです。

しかし、海外では再生可能エネルギーの発電コストが大幅に低下している事例もあるため、今後日本でも改善が期待されます。

【参考:再生可能エネルギーコスト低減のための政策

再生可能エネルギーを災害時に使う方法・備え方について解説

非常用電源として再生可能エネルギーを活用することで、災害時に電力不足の心配が無くなることが期待されます。実際に災害が起こった際は、どのように再生エネルギーを活用すればよいのでしょう。

再生可能エネルギー設備の備え方

再生可能エネルギーのうち、家庭などでも導入しやすいのが太陽光発電です。そして災害対策には、太陽光と蓄電池を併用することをおすすめします。

2つを併用することで、日中は太陽光発電によるエネルギーを使い、夜間は蓄電池に貯められたエネルギーを使うことができます。太陽光発電の電池を蓄電池に蓄えることもできるため、電気を、補充しながら使うシステムを作れるのです。

蓄電池の性能は、容量(電化製品の稼働時間を左右する)と出力(同時に使える電化製品の数を左右する)で決まります。

災害時に備えるのであれば、容量4kWh以上の蓄電池を選びましょう。4kWhあれば、停電時の1日分の消費電力をまかなえると言われています。

設備の使い方

災害時に太陽光電池を使用するには、パワーコンディショナを、「通常モード」から「自立運転モード」に切り替えましょう。パワーコンディショナは、通常コンセントから電力を得て稼働しています。そのため停電時には、機械自体が動かなくなってしまうのです。

自立運転モードを使用することで、太陽光発電の電気によって交流電流を生み出すことができ、パワーコンディショナを動かせるようになるのです。

また、電源についても、自立運転用のコンセントを使用する必要があります。メーカーによって設備の切り替え方法などが異なるため、事前に取扱説明書をよく確認しておきましょう。

使用時の注意点について

蓄電池の容量には限りがあります。そのため、蓄電池があるからといって電気を使いすぎないよう注意が必要です。

大規模な災害が起きた際には、長時間にわたって停電が続くことも予想されます。2019年9月の、房総半島の台風被害による停電では、1週間以上停電から復旧しない地域もありました。

災害時に再生可能エネルギーを使用する際には、被害が長期間に及ぶ可能性も考えながら、節電を心掛けることが大切です。

まとめ

環境にやさしい、自然由来の再生可能エネルギー。枯渇することがなく、地球上どこでも発電できるため、災害時にも電力を使い続けることを可能にします。しかし、電力供給量が天候に左右されてしまう点や、小規模であるためコストが高い点は、今後改善される必要があります。

再生可能エネルギーを災害時に使用するために最も取り組みやすいのが、太陽光発電と蓄電池の併用です。停電時にはパワーコンディショナやコンセントを切り替える必要があるため、使用方法については、事前に取扱説明書をよくチェックしておきましょう。また停電時には、長期間電源を使い続けられるよう、節電を心掛けましょう。

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